会社に入ると「OJT」という言葉をよく耳にすると思います。
「上司や先輩が部下を教育すること」=OJTだなくらいの認識はあると思いますが、OJTをしっかりできている人はどれくらいいるのでしょうか?
中には、3,4年目で後輩を持ち、後輩にOJTという形で教育している人もいるかと思います。いきなり後輩に教育となるとどうやって教えればいいか分からないこともあると思います。そこで、本記事では、OJTの具体的なやり方をご紹介します。OJTの仕方で後輩の成長の幅はかなり変わります。なので、正しいOJTの仕方をすることがとても重要になります。
OJTについて
OJTとは?
OJTとは「On-the-Job Training」の略で、職場での実践を通じて業務知識を身に付ける育成手法の事です。簡単に言うと、「上司や先輩が後輩に実践的な業務を一緒に教えながらこなすことで、後輩は学んでいくよ」というものです。実践的な教育を行うため、後輩は実践に結び付くスキルを身に付けることができます。そのため、OJTの教育の仕方を間違えると無能な部下を生み出してしまう危険性があります。
OJTのメリット
OJTを行うメリットは以下になります。
<教育する側のメリット>
・説明能力が向上する
・指導能力が向上する
<教育を受ける側のメリット>
・実践的なスキルが身に付く
・分からないことを直ぐに質問できる
・教育者との関係性を構築できる
OJTのデメリット
それに対して、OJTを行うデメリットが以下になります。以下のデメリットが顕著にならないように正しいOJTを行う必要があります。
<教育する側のデメリット>
・後輩の理解が遅いと、さらに時間を取られる
<教育される側のデメリット>
・教育者の能力によって理解度が変わる
・相性が悪いと、教育者との関係性が悪くなる
OJTの具体的なやり方
実際にOJTの進め方について説明します。基本的なOJTの進め方は以下になります。
- 担当者が実務を見せる
- 担当者が実務の内容を説明する
- 後輩に実践させる
- 後輩に実務の改善点をフィードバックする
各フェーズで意識すべき点があるので、詳細を説明していきます。
担当者が実務を見せる
後輩に教える内容をまずは担当者が手本を見せます。手本を見せて、最終的なアウトプット例を見せましょう。教える業務によっては、指導者がすべて手本を見せるとそれで終わってしまう業務もあると思うので、その場合は一部でもよいのでアウトプットを出してみてください。
特に目的を意識させることが大切です。なぜこの仕事をするのか?
最終的に何を達成したいのか?
目的意識の大切さは以下の記事で書いているので参考にしてみてください。
担当者が実務の内容を説明する
アウトプットを見せ、後輩に完成形をイメージさせたら、次は具体的な業務の仕方を説明します。完成形までの手順を細かく伝えるフェーズとなります。
具体的に説明をしながら、後輩に考えさせる時間を与えることが重要になります。一方的に担当者が話続けている形になってしまうことがよくありますが、これは厳禁です。ほとんどの場合、後輩は何も聞いていない状態になっています。何も得ずに終ってしまいます。
後輩に実践させる
教えた内容を実際に後輩にやってもらいます。
よくやってしまうミスが、後輩が少しでも間違えた行動をしたらすぐ訂正してしまうことです。これでは、後輩の考える時間がなく、後輩は自ら考えることを放棄してしまいます。間違えていても見守り、自ら気づくまで待ちましょう。あまりにも方向が間違えていたら、ヒントを与え、軽い修正を行いましょう。
後輩に実務の改善点をフィードバックする
最後に、後輩へのフィードバックです。
基本は褒めましょう。第一に褒めるのです。人間誰しもが、「褒めて伸びるタイプ」です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。OJTの各フェーズでのポイントに意識して、教育してみてください。必ず優秀な部下となると思います。